別表とは「別の表」ということであるが、その実態は法人税を申告するための一連の書類のことである。会社の確定申告書と言ってもいい。別表は1から20近くまでの種類がある。
単なる確定申告書をなぜ「別表」と言うかというと、法人税法に「益金・損金に参入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、それぞれ収益・費用の額とする」(法人税法第22条)という定めがあるからである。
要するに、税務上の益金と損金には、会計上の数値、すなわち決算書の数値をそのまま使うというのが大前提であるが、税法上別段の定めがある場合は、それに従って数値を修正しなければならないということである。
この「別段の定め」が法人税法そのものである。そして、それがたくさんある。その多くは、「費用であるが損金としては認めない」という「別段の定め」である。そうすれば、お上は多くの税金を取れるからである。
会計とは異なる「別段の定め」に従って修正するための書類なので、「別表」というのである。