1人当たり売上高

ある人が1人で仕事をしたら、1年間で1,000万円稼げるとする。そういう人が10人集まって会社を作ったとき、売上高が1億円だったとする。1人当たり売上高は1,000万円だ。

これでは、わざわざ集まって会社を作る経済的意味は全くない。売上高が1人で稼げる額の単純合算にしかなっていないからだ。1+1が3にも4にもなるような経済的シナジーが生まれなければ、人間関係や組織の論理にストレスやフラストレーションを感じてまでわざわざ集団化する経済的意味はない。

ということは、1人当たり売上高が「それくらいなら、自分1人でも稼げる」と思える程度の額でしかない組織には帰属する意味がないということだ。このように考えると、1人当たり売上高という指標は、「その組織に帰属する経済的意義」を表す指標と見ることができる。