OKRとはObjective and Key Resultの頭文字を取ったものである。日本語で言うことはほとんどないと思うが、強いて言えば「目標と主な結果」というところだろうか。
OKRは何かを測定する指標なので業績評価指標の1つである。Googleが採用していることで有名になった。その意味は、「企業のメンバーそれぞれの目標と期待されている結果を明確にしたもの」などと説明されている。
KPIとの違いは、一般的に「OKRは集団内で共有されるものであるのに対して、KPIは集団内での共有を想定していない点が一番の違い」という説明がある。また、「KPIは共有はすべきだが、OKRほど単純化されていないこと、また他の目標との関連性がわかりにくいことなどから、全社的な視点が失われがちになる」というようなことも言われている。
この説明には違和感がある。上記の説明が成り立つためには、KPIが「集団内での共有を想定していない」「単純化されていない」「他の目標との関連性が分かりにくく、全社的な視点が失われがち」と定義されているか、少なくともそのような特性がなければならない。
しかし、KPIはKey Perfomance Indicatorである。それには、何らかの業績(= Performance)を測定するIndicator(=指標)という中立的な意味しかない。
そもそも、集団内での共有を想定していないKPIなど意味がない。そんなKPIなら設定しない方がマシだ。また、「単純化されていない」だとか「他の目標との関連性が分かりにくい」などというのは、複雑で分かりにくい指標を選んでいるからそうなるのである
結局、上記の説明はKPIの設定の仕方を問題にしているだけであって、OKRはKPIの一種というだけの話である。